2006-05-03 [長年日記]
_ [読書] 斎藤学 『家族の闇をさぐる』
ほぼ1年前に斎藤学の本を読み漁ってから読書好きになり、平日はほぼ毎日更新される斎藤学ブログを見るのが日課になっている。最近になってまた斎藤学の本を読みたくなり、今日中央図書館で借りてきた。本の内容には共感でき、1年前と違い深く理解できる。むしろ、この先生の言うことを理解するために今まで本を読み、深く理解できるようになったので読みたいという気になったのかもしれない。
他にも何冊か借りてきたので、読みかけのフランクルの本は少し後回しにしよう。フランクルの本と平行して読んでいたアリス・ミラーの『魂の殺人』はどうしようか。あまり、興味を感じないし、すらすら読めるわけでもないので、このままだといったん返却することに。
おすすめ度:★★★★★
2006-05-04 [長年日記]
_ [読書] 信田さよ子 『愛しすぎる家族が壊れるとき』
アダルトチルドレン、共依存、嗜癖などの言葉が出てくる。ここ半年ぐらいこれらの言葉から離れていたので、読んでいると懐かしい。信田さよ子さんのブログも普段読んでいて、信田さよ子BLOGにある。
昨日今日と斎藤学、信田さよ子という名前で読む前からおすすめ度5という感じになってしまう。これはしょうがないので、ここを読んだ人がそのことを考慮してください。
おすすめ度:★★★★★
_ [読書] 信田さよ子 『一卵性母娘な関係』
一卵性母娘の病的な面が強調されているのかと思っていたが、共依存ではなく共存の場合には肯定的に捉えていた。どちらにせよ私はどう頑張っても母にも娘にもなれませんので…。
おすすめ度:★★★★☆
2006-05-06 [長年日記]
_ [読書] 信田さよ子 『夫婦の関係を見て子は育つ』
内容は3分の2ぐらい『「アダルト・チルドレン」実践篇』と重複していると感じる。さすがに似たような本を読み続けるとおすすめ度5をつけようという気にはならない。反復による教育効果があったということにしておく。本書の主題とほとんど関係ないが、気になったのはナラティブセラピーとサイコドラマ。特にナラティブセラピーはそのうち調べよう。
おすすめ度:★★★★☆
2006-05-10 [長年日記]
_ [読書] 和田秀樹 『虐待の心理学』
虐待に関連して境界性人格障害、PTSD、複雑性PTSDなどを矢継ぎ早に取り上げ、本格的な定義を述べているが、内容は200ページ程度の本に収まるものではないのでこの本だけでしっかり理解するのは難しい。虐待に関して非常に難しいと思うのは、しつけとの関連だ。体罰を行った場合、どこまでがしつけでどこからが虐待であるかというのはかなりの部分文化によるいうことだが、そうすると最後は家庭の文化、つまりは親子の信頼関係によるということになる。しかし、完全に家庭の中の出来事とすると虐待問題の出発点が無くなる。理想的には体罰を行わなければ良いと思うが、そういう制約のために教育がおろそかになりがちということが現実に起こっているのだから単純ではない。このあたりの難しさは、何かを調べて解決できるものではないのかもしれない。ただはっきりしているのは、親は常に子供の身になって考えて見ることが重要であるということだ。
おすすめ度:★★★★☆
2006-05-13 [長年日記]
2006-05-15 [長年日記]
2006-05-24 [長年日記]
_ [読書] 町沢静夫 『心の壊れた子どもたち』
気にくわない内容の4冊目の本ともなると非常にストレスを感じる。部分的にはそれほどおかしくないこともあるので、どこが一番気にくわないのかと考えながら読んでいると、昔の家族・社会は良かったということ子育てに関して母親だけの責任を問いすぎていることが背後に透けて見えているからだと感じた。特に、母親は母子密着を起こし父親をのけ者にしてしまいがちであり、それを防ぐためには子供にとって2歳まで母親の専心が必要なので子供に専心するが、その後は母親は夫に帰り母子密着を防ぐのが良いと考えているようだ。これはほとんど納得できない。
まず、母子のコミュニケーションは当然大切だが、2歳まで母親の密着した世話が必要というのはあまり根拠がないことが良く指摘されている。次に、母親が母子密着を引き起こすということだが、これは結婚後に夫が子供帰りして妻の子供になり、妻は夫に愛想を尽かすので自分の子供が生まれれば母子密着が起こるという解釈の方が私好み。この場合、妻が夫に関心を向けることが望ましくても、子供っぽい夫だと妻は魅力を感じないので関心の向けようがない。こういう訳で、夫は成熟した人格を持ち、妻を愛することで母子を切り離す。これが父性の役割の一つだ。この辺りの考えはすべて斎藤学先生の受け売り。私の理解が間違ってなければですが。
どうも批判的な文の方が字数が多くなる。あまり好ましくないと思うが、どうしようもないかも。
おすすめ度:★★☆☆☆